2015年9月24日木曜日

ITサービスマネジメント事例セミナー後記②
~運用管理プロセスのシンプル化による価値~

こんにちは、志波です。

先日、運用管理プロセスのシンプル化に成功した某旅行代理店企業様(以下、A社)のITSM事例セミナーに参加してきました。
セミナーを受講していてSEとして考えさせられることがあったので、今回はその時のことを書きたいと思います。

■ 運用管理プロセスのシンプル化に至った経緯
A社では、5年以上前からシステムアセスメントによる多くの指摘や課題解決に向け、社内で品質に関する委員会を立ち上げ、ITSM導入の検討、ツールの導入を進められたそうです。
しかしながら、Windows Server 2003の保守切れ(EOS)に伴い、ゼロベースでツールの検討するに至ったようです。

■ ITSM導入により得られた成果 :「品質向上 ・ 意識向上 ・ 標準化」
ITSMを導入する前は、利用しているツールが部門によって異なっていたり、インシデント対応については対応する個人のスキルに依存しており、人によってバラバラな対応が取られていたそうですが、

ITSMツールの導入や、社員のインシデント対応訓練、プロセスや手順の標準化を取り入れることで、徐々にインシデント発生時にスピーディな対応ができるようになった、管理対象は増えているのに障害発生件数が減少傾向でなった、といった成果が見られたそうです。

■ 課題の整理 :運用管理プロセスの『複雑さ』がもたらす弊害
ITSMを導入して確実に成果は出ているものの、現場から以下のような不満や課題が浮かび上がってきました。
<利用者の課題>
・ITSMに関する手続き(承認階層、確認項目、入力項目)が多く、複雑で 実態に則していない。
・次にどのような対応、操作をすればよいか分からない。
・ツールのレスポンスが悪い。   ...etc

<管理者の課題>
・軽微な画面の変更でも時間と工数を要する。
・管理者側のスキル不足。
・承認プロセス設計が複雑で誰も修正できない。   ...etc

このような『複雑さ』 により、
利用者の業務負担増加 ・ 管理者への多数の問い合わせ、現実的に守りにくい/守れないルール
と様々な弊害が発生してしまいました。

Windows Server 2003の保守切れに伴う、既存のITサービスマネジメントツールのEOSを機に、ゼロベースで、運用管理プロセスの見直し、ITSMツールの再検討を行ったそうです。

■ 『複雑さ』を解決する対策 :運用管理プロセスのシンプル化
そもそもなぜ複雑になってしまったか振り返った際に、
「このデータは取っておいたほうが後々役に立つと思う」、「この項目もあった方がよいのでは?」といった、目的があいまいなデータやルール の積み重ね」 が複雑さを生んでしまったそうです。

そこから現状のプロセスを見直し、『シンプル化』(関係者が分かりやすい構造への改変)を目指し、管理項目の約3割削減、承認のタイムラグ時間の短縮、管理プロセスの軽減 を実現されたそうです。

■本セミナーに参加しての所感
私も提案や製品サポートでお客様の業務改善のお手伝いをさせていただく機会がありますが、ついついツールの機能や理想論の話になってしまいがちです。

新しい取り組みを始める場合は特に理想や期待を追いかけがちになってしまいますが、手段が目的化しないように、業務改善を図ってもそれを守るために必要以上な業務を増やさないように、という観点でお客様のサポートをしていければと感じました。

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